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誰かといること

どこでも仕事ができる環境にいると、かなりの割合で一人で仕事することが多くなる。

特にライターは、打ち合わせするとき以外は、調べものをしたり、本を読んだり、考えを練っていくような、人と関わらずに黙々とやっていることが多い。

だから基本的には孤独な時間を過ごしている。

けれど、実はあまり孤独な環境が好きではない。


学生時代から家で一人で本を読むということは少なく、誰かと一緒に本を読みに図書館に行ったり、教室の賑わう雰囲気の中で読んだりと、その空間に当たり前に人がいた。そういう環境に慣れすぎてしまったせいかもしれない。


こんな働き方の人って昔よりもずっと多いように思う。何かに縛られず、自分で完結する。一人でなんでもできてしまう時代になった。それにつれて、人との関係は広がるが、人との身体的な距離はずっと遠くなってしまった。

だからこれからは意識的に人との身体的な距離を近づける時代が来るのだと勝手に予測する。私のような寂しがり屋がどんどん増えていくような気がする。そういう人たちを救うことがビジネスになっていったりするんじゃなかろうか。


十数年後、きっとトキワ荘みたいなそれぞれの道を歩みながら高め合うような場所がより増えていくだろう。だからそんな時に、ライターが集まるような古本屋さんなんか開いてみたいなと思う。



 
 
 

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