知ること、書くこと
- 政美 森田
- 3月31日
- 読了時間: 2分
「知りたい」という欲求に従って、色々なことを知っていこうとすると、ときどき______大抵の場合は「知らなければよかった」と思うことになる。浅く知るぶんには幸せだと思えたことが、深く考えていくほど、やり場のない悲しみや虚しさ、怒りに変わっていく。それは自分一人が何を思うと、どうしようもないことだったりする。そして、そもそも何かを完全に知ることができないことに絶望する自分がいる。
それでも私は、これからも知ることをやめないと思う。
ときに疲れてしまうこともあったり、知ることへの拒絶みたいなものを感じることもある。それでも最終的には知ることを選択するだろう。
それは、私にとって対象への親愛の気持ちなのかもしれない。知ることで一つでも多くの問題や苦しみを解決したい。知ることで幸せな世界になってほしい。自分が持つただ一つの能力「知りたい」という欲求から出づる行動が愛するもののためになっていてほしい。
こうして書き手として発信していることも、読み手がこの文章で何かを知り、それが読み手の豊かさへと繋がってほしいという愛情の一つだ。同時に自分への自己理解______愛情を注ぎたいという気持ちの表れなのかもしれない。
私ができることはただこれくらいしかないし、一人の人間ができることは限られている。
それでもこれしかないと思って知り続けていくことで、数億年の中のたった数秒のそよ風を吹かせることができたなら、十分だ。







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