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旅のこたえ

考えることよりも、考えないほうがずっと楽に生きられる。

向き合うことよりも、向き合わないほうが衝突せずに済む。

それでも、わたしたちは考え、向き合う。

怒り、戦い、苦しみ、生きて、生きて、息絶える。

なぜだろう。

その先に、何があるのか。

終わりを待つだけのわたしたち。

何に動かされているのだろうか。

これが、生きる理由だろうか。


その先になにもないとわかっていたら、何もしないでいられるのだろうか。

無に還るとわかりながら、何を残そうとするのだろうか。

何を信じているのだろうか。

何を願うのだろうか。


どこへ向かうのか。

「わたし」はどこまでなのだろうか。


世界は、わたしだけで出来ているし、

世界は、あなただけで出来ている。


そこには本当は何もなくて、

ただ、あるこということだけがぼんやりと事実めいている。

事実めいたそれを、あなたは見る。

わたしは見る。

考える。

何もない世界に、見る。

 
 
 

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