変わるとき
- 政美 森田
- 7月9日
- 読了時間: 2分
継続は力なり。
そんな言葉を知ってから、
変わってしまうことに、恐れを感じていた。
言っていることが矛盾しているだとか。
芯がないだとか。
裏切られたとか。
変わってしまう自分に対して、
誰もがそんな私を、否定した。
だから、できる限り、変わらない態度を心がけた。
同じことを繰り返し、
無理だと思ったことも続け、
いなくてもいい場所に、いつまでも居続けた。
そのおかげで良かったこともたくさんあった。
できないことができるようになり、人と深く繋がることができた。
変わらないことで、信頼もされやすかった。
しかし、それは自分の意思ではなかった。
相手にとってわかりやすい自分であるように、安心できる自分でいたかっただけだった。
そんなことを繰り返していくうちに、ふと気づく。
私が変わらないままでいれば、相手が変わってしまうことを。
人にとって、変化することは当たり前なのに、
やむを得ないものなのに。
相手の変化に、敏感なってしまうことを。
それからあの時ああ言った先生は、次はこう言う。
「変われ」と。
次は、変わらない自分に対して、矢が飛んでくる。
今まで「変わらない」ことが正義と思って生きてきた私に、
「変わる」ことが求められる。
けれど、そうか。
私は変わっていたのだ。
変わらない正義を盾にして、
変わる自分を認めてこなかったじゃないか。
自分は変わらない、変わらない、と呪文のように唱えて、
変わった相手が悪いんだと思い、
それに安心していた自分が、いつもいた。
気持ちが変わったことに気がつけないまま、停滞をする自分。
自分の気持ちを知ることをせず、変化しない自分を必死に守っていた。
変わらないふりをして。
辛かったろう、といいたい。
よくがんばっていたね、といいたい。
でももう、大丈夫。変わっていい。
今日も読んでいただき、ありがとうございます。
何を変えて、何を変えないのか。
また、まどろみのなかで会いましょう。







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