ズートピアから思うこと
- 政美 森田
- 3 日前
- 読了時間: 3分
わたしはいつも人と離れる瞬間が好きじゃない。
ただ、それぞれの成長のステップなだけ、とわかってはいる。
それでも「なら一緒にいて成長すればいいじゃない」と思ってしまう。
けれど、私は相手の責任まで負うことはできない。
結局、それぞれが、自分の道を選ぶしかないのだ。
離れずに生きることなど、人生の目的にはなり得ないのだと、
少しずつ学んできた。
そんななか、先日、ズートピアを観た。
※ネタバレしたくない人はこの先は読まないでください。
うさぎのジュディときつねのニック、
相棒として少しずつ仲を深めた二匹。
けれど種族も違えば、価値基準も違う。
そのことに不安になるジュディ。
しかし事件が起こり、二人で捜査を進めると
彼女はすぐにやる気になり「わたしたちってそんなに違わない」と納得する。
ニックはこのとき、どう思ったのだろう。
それから二人で捜査を続け、
ゲイリーを追って遠くまで来てしまう。
二匹は警察なのに警察に追われてしまうほどに追いやられ、
必死なジュディと、ただついていくニック。
ジュディは事件の真相を追うために、
気絶寸前までゲイリーを追いかけていたり、
危険な崖を登ったりと無茶をする。
そんな危険を顧みない彼女に対してニックはついに、
「事件なんてどうだっていい、命をかける価値なんてない」と言ってしまう。
ここが二匹の大きな違いだった。
二匹はお互いを思い合いながら、しかしそれは違う。
ジュディは二匹で警察官のバディとしてきちんと認めてもらいたい。そのために事件を解決することが重要なのだ。そしてその先には、世界を守ることへの想いがある。
一方ニックはジュディの存在が一番。警察官として事件を解決することは大切だが、もし彼女がいなくなったとき、きっとニックは警察官であることをやめてしまうんじゃなかろうか。
もちろんジュディもニックが大切だ。
しかし、世界を守るためにニックが必要なのだ。
ニックは無茶をする彼女自身を守ったり、
彼女の願いを叶えるために一緒に捜査をする。
これがピンチになったとき、
大切なものの違いを大きく見せてしまう。
私は、認めて欲しいジュディの気持ちも、
彼女を守ろうとするニックの気持ちも痛いほどわかる。
人と離れるのが辛いのは、
互いに大切に思うのを知っているから。
でも大切なものが違うことを認めることもまた、
愛の一部なのかもしれない。
本作の中でジュディとニックは、一度離れた。
しかしジュディはニックの言葉に影響されず、命をかけて捜査を続けたし、
ニックは牢屋の中で、やっぱりジュディを助けようと飛び出した。
二匹の価値観は最後まで変わらない。
ただ、自分の価値観の中で、互いを必要としたからこそ、
もう一度出会うことができた。
その結果、二匹は命を落とさずに事件を解決した。
それがこの二匹にとって最高の結末だ。
たとえ物理的な距離が生まれても、
互いの存在はかすかにでも消えることはない。
むしろ離れたことで、
それぞれの価値観や使命感が鮮やかに浮かび上がり、
互いの存在が、より深く意味を帯びて感じられる。
離れることは、決して疎遠や喪失ではない。
ジュディとニックの物語は、わたしたちに問いかける——
「本当に一緒にいるとは、どんな距離感のことを言うのだろう?」と。
今日も読んでいただきありがとうございます。
もう一回観に行こうかな。
また、まどろみの中であいましょう。







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