

いつまでもわたしのものがたり
だれかのことを思って言葉を書くとき、 ちょっと困ることがある。 言葉というのは、乱暴だ。 人にやさしく言ったつもりでも、 思ったことを書いたとしても、 ほんとのところとは、 少し違う形になってしまう。 気持ちは、 そんなにきれいじゃないし、 そんなに単純でもない。 多分もっと支離滅裂で、矛盾が当たり前。 それでも、わたしたちは 言葉でしか伝えられない。 しかも結局のところ、 自分の気持ちしか語れない。 どれだけ相手のことを思って書いたつもりでも、 それは、自分が見た相手で、 自分が感じた気持ちの話でもある。 だからときどき、 相手のことを語っているつもりで、 自分のことを語っている。 気づかないうちに、 相手を盾にしてしまうこともある。 あとで気づいて、 そんな自分に悲しくなる。 でも、たぶん そこからしか始まらない。 自分の言葉でしか語れないなら、 自分を広げていくしかない。 相手を認めるための想像とか、 言葉にするための技術とか。 そういうものを、 少しずつ身につける。 だれかのことを思うって、 たぶん、そういうことなんだと思う。
10 時間前
